キッチンマットの撥水は加工で何が違う?防水との使い分け
キッチンマットの商品ページには「撥水」「はっ水」「防水」「PVC」「エンボス加工」といった語が並び、どれも水に強そうに見えます。
ただ撥水は水をはじく表面の加工を指す言葉で、水を通さない構造を保証するものではありません。
同じ45×240cmのロングタイプでも、布にはっ水加工をかけたものと塩化ビニールを一枚にしたものでは、油はねを拭いたあとの残り方がまったく違います。
本記事では、撥水加工と防水の違い・PVCと布はっ水の使い分け・敷く場所の測り方を解説します。

KAGUASHI編集部
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※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
キッチンマットの撥水は「表面で水をはじく」ところまで
撥水とは、繊維やシートの表面に水をはじく加工をほどこして、水滴が玉のまま乗る状態にすることです。はじいている間は下へ染み込みませんが、時間が経つか、玉を踏んで圧がかかると水は中へ入っていきます。
表面に落ちた水を、染み込む前の短い間だけはじく加工と考えると、実際の性能に近いです。
そのため、撥水表記のキッチンマットでいちばん差が出るのは、水をこぼしてから拭き取るまでの時間です。
シンク前に立っている間に飛んだ水滴をその場でサッと拭く使い方なら、布のはっ水加工でも間に合います。
一方で調理中は気づかず、片付けのときにまとめて拭くという使い方だと、拭く前に玉になっていた水が繊維へ染み込んでしまいます。
油はねはさらに条件が変わります。
油は水より表面張力が低く、はっ水加工の膜の上でも広がりやすいためです。
料理の油が中心の心配なら、はっ水加工の有無より、表面が樹脂で覆われていて洗剤で拭けるかどうかを先に見てください。
防水キッチンマットの防水はどこまで?水滴と油はねの耐え方では、水滴と油で耐え方が分かれる理由を解説しています。
撥水と防水、キッチンマットの表記はどう違うのか
売り場では撥水と防水が並記されることもありますが、指しているものの階層が違います。
撥水は表面の加工、防水は水を通さない構造です。
PVC(ポリ塩化ビニール)のシートを一枚にしたマットは、素材そのものが水を通さないので防水に近く、布製は加工を落としたら水が抜けていきます。
ここで注意したいのが、防水構造のマットでも縁や継ぎ目からは水が回るという点です。
L字型で折り目が付いているものや、2枚を並べて使うものは、合わせ目の下に水が入ります。
マットの裏面に水が溜まった状態が続くと、床材との間で湿気がこもります。
表示が防水であっても、週に一度はめくって床を拭いて乾かしてください。
表記を読むときに見る3点
- 撥水・はっ水だけの表記なら、表面加工であって水を通さない構造ではありません
- PVC・塩化ビニール・クッションフロアという素材名があれば、本体が水を通しにくい作りです
- 洗濯機で洗えるという表記がある布製は、洗うたびにはっ水加工が落ちていきます
キッチンマットの素材は、PVCか布はっ水かで手入れが変わる
PVC・塩化ビニールの拭けるタイプ
塩化ビニールのシートを使ったキッチンマットは、表面に凹凸を付けるエンボス加工をほどこしたものが主流です。
水も油も中へ入らないので、台ふきんで拭けば汚れが落ちます。
マットの厚みは薄手の1.5mm前後から、クッション材を挟んだ8mm、10mmまで幅があり、薄いほど段差が小さく、厚いほど立ち仕事の底つき感が減ります。
代償として、表面が樹脂なので冬は足裏に冷たさを感じます。
また、折りたたんで送られてくる製品では折り目が残り、敷いてから数日は浮きます。
床暖房の上で使うなら、製品の表示に床暖房対応と書かれているものだけを選んでください。
塩化ビニールは熱で柔らかくなり、変形やにおいが出ることがあります。
透明タイプ
透明のPVCシートは、床の色や木目を隠さずに水と傷から守るタイプです。
厚みは0.5mmや1.5mmといった薄手が中心で、ドアの下を通す場面でも干渉しにくいです。
ただし薄い樹脂を広い面積で敷くため、床と密着したところがくもって見えたり、裏に入った水が抜けにくかったりします。
透明キッチンマットのデメリットは?布との違いと滑り・ベタつきで、ベタつきの出方まで解説しています。
布にはっ水加工をかけたタイプ
ポリエステルやマイクロファイバーの生地にはっ水加工をかけたものは、踏んだときの感触が柔らかく、冬の冷えも伝わりにくいです。
洗濯機で洗える表示のものは、洗い替えを用意して回す使い方ができます。
その代わり、洗うほどはっ水加工は弱まり、油を吸ったところはシミになって残ります。
撥水タイプのキッチンマット、向いている人と向かない人
| タイプ | 水・油への強さと手入れ | 向いている人 |
|---|---|---|
| PVC厚手(5〜10mm) | 水も油も通さず拭き取りで対応。クッション性あり | 揚げ物や炒め物が多く、立ち時間が長い人 |
| PVC薄手(1.5mm前後) | 拭き取りで対応。段差が小さい | マットの端にドアや引き出しが当たる台所の人 |
| 透明PVC | 拭き取りで対応。床の見た目を変えない | 床材やフロアタイルの柄を隠したくない人 |
| 布はっ水(洗えるタイプ) | 水滴をはじくが油はシミになる。洗濯機で洗える | 水はねが中心で、足元の冷えが気になる人 |
向かない組み合わせもはっきりしています。
油を多く使う調理が週に何度もあるなら、布のはっ水タイプは洗っても油染みが抜けず、はっ水加工も落ちていきます。
反対に、ほとんど揚げ物をせず裸足で立つ時間が長い家では、PVCの冷たさとベタつく感触のほうが負担になります。
小さな子どもやペットが走る家では、薄手のシートが端からめくれて足を引っかけるので、厚手で重いものを選んでください。
撥水を選んだのに失敗する3つのパターン
一つは、はっ水加工のある布製を買って、油はね対策として期待してしまうことです。
もう一つが、PVCマットを敷いたまま一度もめくらず、裏に回った水で床との間に湿気がこもる状態です。
三つ目は、滑り止め加工の有無を見ないまま薄手のシートを選び、立ち位置でマットがずれて端が折れ返るというものです。
どれも買う前の確認と、敷いたあとの手入れで防げます。
油なら表示の素材名、ずれならマットの裏面の滑り止め加工か固定用の両面テープの付属を確かめ、湿気は「めくって乾かす」習慣で防ぎます。
なお両面テープで固定する製品は、無垢材やクッションフロアでは剥がすときに床の表面が持っていかれることがあります。
目立たない隅で試してから貼り、賃貸なら管理会社に確認してください。
買う前に測る、キッチンマットのサイズとマットの厚みの上限
撥水かどうかより先に決まるのが実寸です。
測るのはシンク前からコンロ前までの通路の長さ、キッチンの前に立てる幅、それにマットの厚みの上限を決める段差の3か所です。
長さは45×120cm、45×180cm、45×240cmのように規格化されているので、実寸より少し短いものを選ぶと端が壁や巾木に乗りません。
厚みの上限を決めるのは、通路にある扉や引き出しの下の隙間です。
床から扉の下端までが10mmしかないところへ10mmのマットを敷くと、扉が擦れます。
冷蔵庫や食器棚の前まで敷く場合は、引き出しを引いたときに下端がマットに乗らないかも見てください。
8mmや10mmの厚手を候補にするなら、この隙間を定規で測ってからにします。
長さ240cmのような長尺は、通路の形と合わないと余った部分が壁際で盛り上がります。
幅240cmのキッチンマットは長すぎ?実寸の測り方で確かめるで、測り方と余ったときの対処を解説しています。
撥水キッチンマットの手入れと替えどき
PVCタイプは、水拭きか薄めた台所用洗剤で表面を拭きます。
エンボス加工の凹みに油が残るので、月に一度は洗剤を含ませた布で凹凸に沿って拭いてください。
替えどきの目安になるのは、表面の樹脂にひびが入って拭いても白くくもるようになったときと、折り目やめくれが元に戻らなくなったときです。
ひび割れた溝には水が入るため、そこから下の層が湿っていきます。
布のはっ水タイプは、洗濯表示に従って洗います。
水滴が玉にならず平たく広がるようになったら、はっ水加工が弱まったサインです。
市販のはっ水スプレーで戻せる製品もありますが、表示で可否を確かめてください。
よくある質問
「撥水」と「はっ水」は違うものですか
同じ意味で、商品名の表記違いです。
検索されやすいよう両方を並べている商品ページもあります。
どちらの表記でも、水をはじく表面加工を指していて、水を通さない構造を示すものではありません。
撥水キッチンマットの下に水がこぼれていたら床はどうなりますか
水を通さないPVCのマットでも、縁や継ぎ目から入った水は抜けにくく、床材との間に残ります。
複合フローリングは表面の化粧板が水を含むとふくれることがあり、クッションフロアは接着が弱まることがあります。
見つけた時点でマットをめくり、床とマットの裏面の両方を拭いて乾かしてください。
撥水加工のマットを洗濯機で洗えますか
布製で洗濯可の表示があるものは洗えますが、洗うたびにはっ水加工は弱まっていきます。PVCのシートは洗濯機に入れると折れ曲がって割れるので、拭き取りだけにしてください。
床暖房の上で撥水キッチンマットを使えますか
製品に床暖房対応と書かれているものだけを使ってください。塩化ビニールは熱で柔らかくなるため、対応表記のないものは変形したり、においが出たりすることがあります。
店で現物を見て選びたいときはどこを見ますか
売り場では、商品名の素材名とマットの厚みの数字、床暖房対応の有無、裏面の滑り止め加工の4点をタグで確かめられます。取扱いは店舗や時期によって変わります。
まとめ
撥水はキッチンマットの表面で水をはじく加工で、水を通さない構造とは別のものです。
油はねが多い台所なら、はっ水表記ではなくPVCや塩化ビニールという素材名と、洗剤で拭けるかを先に確かめてください。
足元の冷えや柔らかさを取るなら布のはっ水タイプになりますが、洗うほど加工は弱まり、油染みは残ります。
どのタイプを選んでも、敷く場所の長さと幅、扉下の隙間という3か所の実寸が候補を絞ります。ぜひ本記事の比較表と測り方の3か所を参考に、ご自宅の台所で使うマットを選んでください。




