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耐震マットは意味ない?L字金具との違いと家具の重さ別の使い分け

テレビや電子レンジの下に貼る耐震マットは、震度7相当の試験をうたう製品もありますが、貼った家具が倒れなくなるわけではありません。

ゲル状のマットが受け持つのは、接地面が横へずれる動きを抑える役目です。

背の高い本棚のように重心が高いものは、底面が止まっていても上から前へ倒れていきます。

この性質を知らずに高さ180cmの家具へ4枚貼ると、対策したつもりで無防備な状態が続きます。

本記事では、耐震マットが効く揺れとL字金具が効く揺れの違い、家具の重さと高さに合わせた選び分け、貼る前の採寸と剥がすときの注意まで解説します。

「耐震マット」はどれを選ぶ?

KAGUASHI編集部
商標登録番号:第6806912号

KAGUASHIは家具のソックスチェアやキャスターストッパーなど家具の脚を保護するカバーを販売している国内ブランドです。当サイトでは販売中の製品や使用アイデアなどをご紹介いたします。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

耐震マットに「意味ない」と言われる理由は、効く揺れの種類が限られること

耐震マットはゲルやウレタンが持つマットの粘着力で、家具や家電の底面を床や天板に密着させる製品です。

地震のとき家電が横滑りして落下する動き、台の上の物が跳ねて位置がずれる動きには働きます。

一方で、家具全体が前へ回転して倒れる動きは、底面を止めただけでは防げません。

家具が倒れるかどうかを決めるのは、重心の高さと奥行きの関係です。

奥行き30cmで高さ180cmの本棚は、少し傾いただけで重心が接地面の外に出ます。

この状態になると、底面の粘着がどれだけ強くても、脚の片側を軸にして前へ回り込みます。

反対に、高さ50cmの電子レンジや奥行きのあるテレビ台は、傾いても重心が接地面の内側に残りやすい形です。

「意味ない」という評価は、前者に後者向けの対策を使った結果として出てくるものです。

耐震マットは背の低い家電と、天板の上に置く物の固定に向いた道具であって、背の高い家具を単体で守る道具ではありません。

効かなかった原因をもう少し細かく知りたい場合は、耐震マットの効果が出ない原因と貼り方で解説しています。

耐震マットとL字金具との違いは、床の摩擦を増やすか、構造体に留めるか

L字金具(アングル金具)は、家具の天面や側面と壁をねじで直結する金具です。

壁の下地や柱にねじが届いていれば、家具が前へ回ろうとする力を建物側が受け止めます。

耐震マットが床との摩擦を増やす発想なのに対して、L字金具は家具を建物の一部に組み込む発想です。

この違いは、そのまま使える場所の制約になります。

L字金具は壁の中の下地を探して、そこへねじを打ちます。

石膏ボードだけの部分に打つと、ボードごと抜けるため固定になりません。

賃貸では壁にねじ穴が残るので、使う前に管理会社への確認が必要です。

耐震マットは壁へ手を加えずに置ける反面、家具の転倒そのものを止める力はありません。

ベルトやポール式との位置関係

壁に穴を開けられない場合の選択肢として、家具と壁を粘着ベースで貼り合わせて結ぶ家具用のベルトや、天井との間に突っ張るポール式があります。

ベルトはねじを使わないぶん、粘着部分が剥がれると機能しません。

ポール式は天井側の強度に左右され、天井板だけの部分に当てると押し上げてしまいます。

どれも単体で万全にはならないため、背の高い家具では複数を組み合わせる形になります。

取り付け方の実際は家具用耐震ベルトのメリット・デメリットと付け方で解説しています。

耐震マットの素材は、ゲル系とウレタン系で手入れが変わる

売り場に並ぶ耐震マットの素材は、大きく2タイプに分かれます。

ゲル系(ウレタンゲル・シリコーン系)

半透明でぷにぷにとした手触りのタイプです。

マットの粘着力が高く、薄いものでも家電の底面に密着します。

汚れて粘着が落ちたときは水洗いして自然乾燥させると復活する製品が多く、メーカーも水洗いによる再使用を案内しています。

ただし表面にほこりが付いたまま押し付けると粘着が戻らなくなるため、貼る前に床と家具の底面を拭いてください。

ウレタンフォーム・ゴム系

スポンジ状、またはゴムシート状のタイプです。

粘着で貼り付くというより、摩擦と厚みでずれと振動を抑えます。

洗濯機や冷蔵庫の下に使う防振ゴムマットがこの系列で、水洗いできるものもありますが、ゲル系ほど強く密着はしません。

そのぶん剥がすときの負担は小さくなります。

厚みで変わること

耐震マットの厚みは、薄いものが2〜3mm、厚いものは5mm以上あります。

薄いタイプは家電のがたつきが出にくく、テレビや電子レンジの底面に使いやすい形です。

厚いタイプは揺れを受け止める余地が大きくなる反面、家具がわずかに浮いて座りが不安定になることがあります。

家具の重さと高さ別の耐震マットの使い分け

対象向いている対策耐震マットの役割
電子レンジ・炊飯器など背の低い家電耐震マット単体で成立しやすい横滑りと落下を抑える主役
液晶テレビ(スタンド型)耐震マット+ワイヤーやベルトの併用スタンド底面のずれを止める
高さ120cm以上の本棚・食器棚L字金具かポール式が主、マットは補助底面のずれ止めのみ。転倒防止にはならない
冷蔵庫・洗濯機(重量物)専用の転倒防止ベルトや防振ゴム薄いマットでは荷重で潰れる場合がある
棚の上の花瓶・置物小さく切った耐震マット跳ねと落下を抑える主役

重量物で気をつけたいのは、製品に書かれた耐荷重の読み方です。

表示されている数値は試験条件での目安であって、家具の脚の形や床材が変われば結果も変わります。

4枚で使う前提の耐荷重の製品を脚が3点の家具に使うと、使えるマットは3枚になるため、1枚あたりの荷重が増えます。

脚の数と枚数を合わせて計算してください。より重い家具とゲル製品の相性は耐震ジェルと耐震マットを家具の重さで選び分けるで解説しています。

失敗しやすい選び方は、マットのサイズと接地面の読み違い

うまく機能しなかった例の多くは、製品の性能ではなく貼り方の条件に原因があります。

まず、家具の底面と耐震マットの大きさが合っていない場合です。

50×50mmの角型を、幅10cmの脚の中央に1枚だけ貼ると、残りの面が浮いて家具がぐらつきます。

メーカーはカットして使える製品も出していますが、切るとその分だけ接地面積が減り、支える力も下がります。

次に、貼る面が平らでない場合です。

カーペットや畳の上、凹凸のあるクッションフロアでは、ゲルが床側に密着しません。

この場合は家具の下に板を敷いて平らな面を作るか、床と接する側を摩擦で抑えるゴムマットに替えるほうが条件に合います。

家具の底面にフェルトや滑り止めシートが貼られたままの場合も、ゲルが本体に密着しません。

古い保護材を剥がしてから貼ってください。

床の滑り止めと耐震の役割分担については耐震マットと滑り止めシートの違いで解説しています。

耐震マットを貼る前に測る3か所

買う前に測っておく箇所は3つです。

家具の脚または底面の寸法

脚が4本なら1本ずつの接地面の縦横を測ります。

底面が平らなテレビスタンドなら、その全体の縦横を測って、四隅に配置できる枚数を考えます。

50mm角のマットが2枚入りなのか4枚入りなのかで、必要なパッケージ数が変わります。

家具の上側のすき間

厚みのある耐震マットを入れると、家具全体が数ミリ持ち上がります。

天板の上にぎりぎりの高さで物を置いている場合や、開き戸の上端が鴨居に近い場合は、その数ミリで干渉します。

上に何センチの余裕があるかを先に測ってください。

家具の高さと奥行き

この2つの数値が、耐震マットだけで足りるかどうかの判断材料になります。

高さが奥行きの4倍を超えるような細長い家具は、底面を止めても倒れる方向に力が働きます。

この場合は壁側の固定を主とし、耐震マットは床とのずれ止めとして補助に回してください。

交換の目安と、剥がすときに床を傷めない手順

耐震マットの寿命は、製品の表示と使用環境で変わります。

メーカーが交換の目安を年数で示しているものもあり、表示がある場合はそれに従ってください。

年数の表示がない製品でも、手で押したときの弾力が失われている、端が硬くなって縮んでいる、ほこりを噛んで色が変わっているといった状態になったら交換の時期です。

マットの粘着が落ちただけなら水洗いで戻るタイプもあるので、まず製品の説明を確認してください。

剥がすときは、家具を真上に持ち上げるのではなく、端から少しずつねじるように浮かせます。

一気に引くと、ゲルが床材の表面に残ったり、家具の塗装を持っていくことがあります。

固着して動かないときは無理に力を加えず、細い糸やフロスを隙間に通して切り離す方法が使えます。

くわしい手順は耐震マットが剥がれないときのはがす手順で解説しています。

無垢材やクッションフロアは、長く貼ったままにすると変色や表面の剥離が起きることがあるため、賃貸では事前に管理会社へ確認してください。

よくある質問

突っ張り棒と耐震マット、背の高い本棚にはどちらを使えばよいですか

本棚のように重心の高い家具は、天井側で押さえるポール式のほうが転倒に対して働きます。耐震マットは底面のずれを抑える役目なので、ポール式と組み合わせて使う形になります。

100均の耐震マットでも効果はありますか

小さな置物や軽い家電のずれ止めとしては働きます。

表示されている耐荷重の範囲で使い、枚数を脚の数に合わせてください。

表示に水洗い可や床暖房対応の記載がない製品を、記載があるものと同じ条件で使わないでください。

耐震マットは溶けることがありますか

ゲル系の耐震マットは、長期間の圧力と熱で柔らかくなり、形が変わったり床面に成分が移ることがあります。

溶けたように見える状態はこれにあたります。

直射日光が当たる場所、床暖房やホットカーペットの上では起きやすいため、床暖房対応の表示がない製品はその上で使わないでください。

テレビの下に貼るだけで足りますか

スタンド型のテレビなら、底面のずれと滑り落ちを抑える役目を果たします。

ただし画面が大きく背が高い機種は、スタンドが止まっていても本体が前へ傾きます。

背面のねじ穴を使ったワイヤーやベルトでテレビ台や壁と結ぶ対策を併用してください。

冷蔵庫の下に敷く効果はありますか

横滑りを抑える働きはありますが、冷蔵庫の重量を薄いゲルで受けると、長期間の荷重で潰れて厚みが変わることがあります。冷蔵庫には付属のベルトや、上部を壁に留める専用金具が用意されている機種もあるので、取扱説明書の転倒防止の項目を先に確認してください。

まとめ

「耐震マット」はどれを選ぶ?

耐震マットが受け持つのは、家具や家電の底面が横へずれる動きと、台の上の物が跳ねて落ちる動きです。

高さが奥行きに対して大きい家具は、底面を止めても重心が接地面の外へ出て前に倒れるため、壁の下地へ留めるL字金具や、天井との間で突っ張るポール式が主になり、耐震マットは補助に回ります。

電子レンジのような背の低い家電と、棚の上の置物では、耐震マット単体で対策として成立します。

選ぶときは、脚の接地面の寸法、上側のすき間、家具の高さと奥行きの3つを測ってから枚数と厚みを決めてください。ぜひ本記事の重さ別の比較表と採寸の3か所を参考に、家具ごとに合った組み合わせを選んでください。

この記事を書いた人

KAGUASHI編集部
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