ガラス飛散防止フィルムの貼り方は?網入りガラスの注意点
ガラス飛散防止フィルムには、厚さ50マイクロメートル前後の薄手のものと、防犯性能を併せてうたう数百マイクロメートルの厚手のものが、同じ売り場に並んでいます。どちらのパッケージにも「割れた破片を押さえる」と書かれていますが、貼れるガラスの種類はそろっていません。
網入りガラスや複層ガラスでは、フィルムを貼ったことで熱割れが起きる場合があり、施工できるかどうかの表示が製品ごとに分かれます。本記事では、ガラス飛散防止フィルムで抑えられることと抑えられないこと、貼るガラス別の選び分け、水とスキージーを使う貼り方、網入りガラスでの熱割れの注意点を解説します。

KAGUASHI編集部
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※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
割れにくくするのではない|ガラス飛散防止フィルムの効果の範囲
ガラス飛散防止フィルムは、ガラスそのものを割れにくくする製品ではありません。
ガラスが割れたときに、破片をフィルムの粘着層に貼り付けたまま保持して、室内に飛び散る量を抑える作りです。
地震で家具が揺れてガラス戸に物がぶつかった場面や、台風の飛来物が窓に当たった場面を想定しています。
性能の目安として使われるのが、建築窓ガラス用フィルムの試験方法を定めたJIS A 5759という規格で、これに沿った試験結果を表示している製品があります。
表示の有無と書き方は商品ごとに違うため、パッケージの記載をそのまま読んでください。
フィルムを貼ってもガラスは割れますし、割れた瞬間の大きな音や、サッシから外れて面ごと落ちる動きまで抑えられるわけではありません。
家具の固定やカーテンを閉めておく習慣と組み合わせて考えてください。
貼るガラスの種類と、フィルムの厚みで選択肢が絞れる
製品を絞るときは、貼る相手のガラスがどういう造りかを先に確かめます。ここが決まらないままフィルムの厚みや機能から選ぶと、箱の裏に「網入りガラス・複層ガラスには使用できません」と書かれていて戻すことになります。
透明な一枚ガラスは、フィルム側の条件がゆるい
透明な一枚ガラス(単板ガラス)は、製品側の適合条件でつまずく場面が少ない相手です。
表面が平らなので、水を吹いて貼ってから気泡を押し出す作業も進めやすいです。
すりガラスや凹凸のある型板(かたいた)ガラスには、平らな面に密着する前提の製品は貼り付かないため、凹凸面に対応すると書かれたものを選んでください。
フィルムの厚みは、飛散防止用と防犯用で大きく違う
飛散防止だけをうたう製品のフィルムの厚みは50マイクロメートル前後、防犯性能を併せてうたう製品は350マイクロメートル以上と表示されます。
厚手のものは、打ち破りやこじ開けに時間をかけることを狙って基材を重ねた作りで、そのぶん硬くなり、小さなガラス面や桟(さん)の多い戸には回し込みにくくなります。
厚手のフィルムでも、貼るだけで侵入を防げるわけではないため、補助錠の追加と合わせて検討してください。
タイプ別の作りと、向いているガラス面
売り場にあるものを作りで分けると、次の4タイプになります。機能が増えるほど貼れるガラスの条件が狭まる関係にあるので、向いている場所と合わせて見てください。
| タイプ | 作り | 向いている人 | 避けたい場面 |
|---|---|---|---|
| 飛散防止だけの薄手タイプ | 50マイクロメートル前後の透明フィルム。紫外線カット率を表示する製品もある | 室内の窓や食器棚のガラスに、まず飛散対策だけ入れたい人 | 打ち破りへの時間稼ぎを期待する場合 |
| 防犯兼用の厚手タイプ | 基材を重ねて350マイクロメートル以上にしたもの | 掃き出し窓や勝手口のガラスを対策したい人 | 桟が細かい戸や小窓。硬くて端が浮きやすい |
| 遮熱・ミラータイプ | 金属膜や着色で日射を反射、吸収する | 西日の暑さも同時に抑えたい人 | 網入り・複層ガラス。熱割れの可否が製品ごとに分かれる |
| すりガラス・模様タイプ | 凹凸面に対応する粘着層や、目隠し柄を印刷したもの | 浴室やトイレの型板ガラスに貼りたい人 | 外の様子を見たい窓や、透明度を保ちたい家具のガラス |
大きな窓に小さいものを継ぎ足すと継ぎ目から浮くため、面の大きい窓には一枚で覆えるフィルムのサイズを選びます。
ガラス飛散防止フィルムの貼り方|採寸から水抜きまで
採寸は、ガラス面より上下左右を2cm大きく切る
ガラスの縦と横をミリ単位で測り、上下左右に2cmほど足した寸法で切り出します。
先に枠にぴったり合わせて切ると、貼る位置を直すたびに足りなくなります。
余りは貼り終えてから枠に沿って切り落とし、端は1〜2mm残してサッシのゴムに乗せないようにします。
水とスキージーで、中心から気泡を押し出す
スプレーボトルに水を入れ、中性洗剤を数滴落として施工液を作ります。
ガラス面のほこりと油分を落とし、固まった汚れはスクレーパーでこそげてから水気を切ってください。
フィルムの剥離シートをはがして粘着面に水を吹き、ガラス側にも水を吹いてから貼り付けると、位置を何度でも直せます。
位置が決まったら、スキージーを中心から外へ動かして水と気泡を押し出します。
端まで押し切らないと、そこから浮きが広がります。
貼った直後の白い曇りは、乾くまで残る
施工直後はフィルムとガラスの間に水が残り、白い曇りや小さな水玉が見えます。
これは数日から2週間ほどで抜けていくもので、季節や室温によって時間が変わります。
乾く前にスキージーで押し直すとフィルムに傷が入るため、曇りが消えないうちは触らずに待ってください。
網入りガラスにガラス飛散防止フィルムを貼るときの注意点は熱割れ
網入りガラスの金網は、飛散防止のために入っていない
網入りガラスに入っている金網は、火災のときにガラスが脱落して炎が回るのを抑える目的のもので、破片の飛散を止めるために入れられた部材ではありません。
割れると金網に沿って破片がぶら下がる形になりますが、金網から外れた小片が室内に落ちることもあります。
網が入っているから対策済みとは言えません。
熱割れは、製品の適合表示で判断する
熱割れは、日射で温まったガラスの中央と、サッシに隠れて冷えた周辺との温度差で生じるひび割れです。
網入りガラスは金網が熱を伝えて膨張差を生むため、もともと熱割れが起きやすいガラスとして扱われます。
そこに日射を吸収する遮熱タイプや濃い色のフィルムを貼ると、ガラスにたまる熱が増えて割れる可能性が上がります。
メーカーは網入り・複層・Low-Eガラスへの施工可否を製品ごとに表示し、熱割れの検討が要る旨を注意書きに載せています。
貼れると書かれていないガラスに貼ると、ガラスが割れたときの保証対象から外れます。
すでにひびや欠けがあるガラスには貼らず、ガラス屋や管理会社に相談してください。
失敗しやすいのは、屋外側に貼ってしまうこと
ガラス飛散防止フィルムは室内側に貼る製品です。
室内側に貼るのは、破片を室内へ飛ばさないためと、紫外線と雨にさらして劣化させないためです。
内貼り用を屋外側に貼ると、短い期間で端が浮いて黄ばみます。
外貼り用と明記された製品だけが屋外に使えます。
貼り替えの目安は、端の浮きと黄ばみ
フィルムの端が爪で起こせるほど浮いてきたとき、全体が黄ばんできたとき、気泡が時間とともに増えてきたときが貼り替えの検討時期です。
製品の表示に耐用年数が書かれていれば、それも合わせて見てください。はがすときはドライヤーで温めながらゆっくり引くと切れにくくなります。
ガラスに糊の跡が残った場合は、中性洗剤を含ませてから樹脂製のスクレーパーで落とします。
食器棚のガラス戸は、戸を外してから貼る
食器棚やガラスケースの戸は、立てたまま貼ると水が下へ流れて位置が決まりません。
蝶番から外して平らな台に寝かせれば、水を四方へ押し出せます。
外せない戸の場合は、下に新聞紙とタオルを敷いて、下端から水が落ちる前提で作業してください。
ガラス面の対策と、家具本体の安定は別に見る
ガラス戸にフィルムを貼っても、家具が前に傾いていれば揺れで戸が開き、食器が飛び出します。
畳の部屋では食器棚の脚が畳に沈んで傾くことがあり、沈み込みを抑える板の使いどころは畳へこみ防止板の注意点で解説しています。
フローリングで脚がガタつく場合は、脚の下に板やゴムを入れて高さをそろえます。
材料と手順は床や家具のかさ上げのやり方で解説しています。
テーブルのガラス天板は、貼るより敷く
テーブルのガラス天板を傷や熱から守りたい場合、飛散防止のフィルムは役割が違います。
上に敷く透明シートやガラスマットのほうが目的に合い、シートの厚みによって端のめくれ方や巻き癖の残り方が変わります。
選び分けはテーブル透明シートとガラスマットの違いで解説しています。
よくある質問
ガラス飛散防止フィルムは表裏のどちら側に貼りますか
剥離シートをはがした粘着面をガラスに向け、窓やガラス戸の室内側に貼ります。外貼り用と書かれた製品を除いて、屋外側への施工は想定されていません。
100円ショップのフィルムでも飛散防止の効果はありますか
破片を保持する作りという点は同じですが、試験結果や耐用年数の表示があるかは商品ごとに違います。
小窓や食器棚のガラスなど、一枚で覆える面に使う分には選択肢になります。
掃き出し窓のような大きな面は、継ぎ足さずに覆えるフィルムのサイズのものを探してください。
ガラス飛散防止フィルムのデメリットは何ですか
ガラスの透明感がわずかに変わること、網入りガラスや複層ガラスでは熱割れの検討が要ること、数年単位で貼り替えの手間と糊の跡の処理が出ることです。ガラスそのものが割れにくくなるわけではない点も、期待とずれやすい部分です。
養生テープやカーテンで代用できますか
養生テープを格子状に貼る方法は応急の扱いで、ガラス面を覆っていない部分から破片が出ますし、長く貼ると糊がガラスに残ります。厚手のカーテンを閉めておくと破片の飛ぶ距離を抑える助けにはなりますが、ガラスに密着して破片を保持するフィルムとは働きが別です。
マンションの窓に貼るとき、管理会社への確認は要りますか
窓ガラスは共用部分として扱われることがあり、外観が変わるミラータイプや色の付いたフィルムは規約で制限される場合があります。貼る前に管理規約を読み、判断がつかなければ管理会社に問い合わせてください。
まとめ
ガラス飛散防止フィルムを選ぶ順番は、貼る相手のガラスが透明な一枚ガラスか、網入りや複層か、すりガラスかを確かめることから始まります。
そこが決まってから、飛散防止だけの薄手にするか、350マイクロメートル以上の厚手にするかを決め、さらに遮熱やすりガラス用といったタイプと製品の適合表示を確かめれば、売り場で選びやすくなります。
網入りガラスでは熱割れの検討が付いて回るので、製品の適合表示に書かれた範囲を超えて貼らないでください。
貼る作業そのものは、2cm大きく切る採寸と、水を吹いてスキージーで中心から押し出す手順を守れば進みます。ぜひ本記事のタイプ別の比較表と貼り方の手順を参考に、自宅のガラスに合う一枚を選んでください。




