SHARE:

シャワーチェアは介護に必要?風呂椅子との違いと代用の可否

浴室で使う椅子を探すと、シャワーチェアと風呂椅子という2つの名前が並びます。

見た目はどちらも浴室で座る椅子ですが、シャワーチェアの座面は高さ4〜8段階で調節でき、耐荷重150kgをうたう製品もあります。

立ち座りの動作を支えることを前提にした作りで、低い風呂椅子では膝と腰に体重が集中します。

本記事では、介護で必要になる場面の見分け方、風呂椅子との構造の違い、代用できるかどうかの可否、採寸と手入れまで解説します。

KAGUASHI編集部
商標登録番号:第6806912号

KAGUASHIは家具のソックスチェアやキャスターストッパーなど家具の脚を保護するカバーを販売している国内ブランドです。当サイトでは販売中の製品や使用アイデアなどをご紹介いたします。

※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。

介護でシャワーチェアが必要になるのは、立ち座りが怖くなったとき

必要かどうかを決めるのは、要介護の認定があるかではなく、浴室での動作です。

浴室の床に置いた低い椅子から立ち上がるとき、手で壁や浴槽の縁を押していれば、膝や腰の力だけでは体を起こせない状態です。

この場面でシャワーチェアを入れると、座面が高くなるぶん太ももの角度が浅くなり、立ち上がりで必要な力が小さくなります。

もう一つの場面は、介助する人が横に付くときです。

低い椅子では介助者が中腰のまま体を支えることになり、支える側の腰に負担が集まります。

座面の高さが上がれば、介助者は膝を曲げる角度が浅い姿勢で体を支えられます。

背もたれと肘掛けが付いた製品では、洗っている間に体を預けられるので、介助者が常に支え続けなくても座位を保ちやすくなります。

反対に、自分で浴槽の縁に手をつかずに立ち上がれて、介助も要らないなら、今の風呂椅子のままで足りる状態です。シャワーチェアは浴室の床面積を取るので、必要がない段階で入れると洗い場が狭くなります。

風呂椅子との違いは、座面の高さと脚まわりの作り

どちらも浴室で座るための椅子ですが、設計の出発点が違います。

風呂椅子は湯をかぶりながら体を洗うための道具で、座面はおおよそ20〜30cmの低い位置にあります。

シャワーチェアは立ち座りと介助を前提にしているので、座面を36cm前後から48cm前後まで段階的に調節できる製品が中心です。

座面の高さ調節

シャワーチェアの脚はパイプが二重になっていて、ボタンやピンで4〜8段階に伸縮します。

使う人の身長と、浴槽の縁の高さに合わせて決めます。

風呂椅子の高さは固定で、低いまま使うしかありません。

背もたれ・肘掛け

背もたれがあると、上半身を支える力が要らなくなるので、座っている間に体が後ろへ倒れにくくなります。

肘掛けは立ち上がるときに手で押す場所になり、跳ね上げ式のものは横から腰を移す動作の邪魔になりません。

風呂椅子にはどちらも付いていません。

脚先と座面の水はけ

シャワーチェアの脚先にはゴムのキャップが付き、濡れたタイルでもずれにくい作りになっています。

ただし床に石けんカスが残っていたり、ゴムが摩耗していたりすると、ずれることがあります。

座面には排水用の穴や、前が開いたU字溝のものがあります。

U字溝は股のあいだを洗いやすくするための形で、介助で洗う場面を想定しています。

タイプ別に見るシャワーチェアと風呂椅子の向き不向き

浴室の広さと、支えがどれだけ必要かで選び分けます。

タイプ特徴向いている人
背もたれなし・高さ調節あり座面と脚だけの簡素な作りで軽く、洗い場に置いても場所を取りにくい自分で座位を保てて、立ち上がりだけが不安な人
背もたれ付き上半身を預けられる。洗髪の間も姿勢が崩れにくい座っている時間が長い人、途中で疲れる人
背もたれ+肘掛け付き手で押して立てる。跳ね上げ式なら横移動もしやすい介助者が付く人、立ち上がりに手の支えが要る人
折りたたみ式使わないときに畳んで壁に立てられる浴室が狭い家、家族と兼用する家
シャワーベンチ(座面が横長)座ったまま横へ腰を移動できる幅がある浴槽をまたぐ動作が難しい人
風呂椅子座面が低く小さい。体を洗うだけの用途立ち座りに支えが要らない人

向かない組み合わせもはっきりしています。

洗い場の幅が狭い浴室に、肘掛け付きの大型を入れると、本体の横を人が通れなくなり、介助者が立つ場所がなくなります。

また、座っている間に体が左右へ傾く人には、背もたれなしのタイプは向きません。

シャワーチェアの代用に風呂椅子を使えるかの可否

結論を分けるのは、座面の高さです。

立ち座りの支えが目的なら、低い風呂椅子では代用になりません。

座面が低いほど立ち上がりで膝を深く曲げることになり、支えたい動作の負担がそのまま残ります。

高さ30cm程度の大きめの風呂椅子でも、シャワーチェアの最低段より低い位置にとどまります。

代用が成り立つのは、体を洗う場所が欲しいだけで、立ち座りは自分でできる場合です。この条件なら風呂椅子で足りますし、浴室が狭い家では小さいほうが扱いやすくなります。

やってはいけないのが、風呂椅子の下に台やブロックを重ねて高さを足す使い方です。

脚先のゴムが床に接していない状態になり、体重が片側にかかった瞬間に滑ったり倒れたりします。

室内用の椅子を浴室へ持ち込むのも避けてください。

金属部分がさびたり、脚先が濡れた床でずれたりします。

高さが足りないと感じた時点で、高さ調節ができる製品に替えるほうが確実です。

買う前に測る4か所|シャワーチェアの採寸

浴室に入れてから置けないことに気づく失敗は、採寸で防げます。測るのは次の4か所です。

  • 洗い場の幅と奥行き。本体を置いたうえで、介助者が立つ余地が残るかを確かめます
  • 浴槽の縁の高さ。またぐ動作を座ったまま行うなら、座面の高さを縁に近づけられる製品が必要です
  • 使う人の下腿長(かたいちょう)。かかとを床に付けて座り、膝の裏から床までを測ります。この寸法が座面の高さの目安になります
  • 浴室のドアの開き方と入口の幅。内開きのドアでは、本体が扉の軌道に入らない位置に置けるかを見ます

座面の高さは、足裏が床にべったり付いて、膝が股関節より少し低くなる位置に合わせます。

高すぎると足が浮いて前へ滑りやすく、低すぎると立ち上がりで支えになりません。

製品の高さ調節の範囲に、測った下腿長が収まっているかを仕様で確かめてください。

体重と耐荷重も見ます。

耐荷重100kgの製品と150kgの製品があり、これはメーカーの表示値です。

座ったまま体重を一方の肘掛けにかける使い方では表示値どおりの余裕がなくなるので、使う人の体重に近い数字の製品は選ばないでください。

介護保険と福祉用具としての扱い

シャワーチェアは介護保険の「特定福祉用具販売」の対象に位置づけられていて、入浴補助用具として購入費の支給を受けられる場合があります。

支給の対象になるのは購入で、レンタル(貸与)の対象品目には入っていません。

衛生面の事情から、肌に直接触れる入浴用品は貸与ではなく販売で扱われます。

支給を受けるには、要介護認定を受けていることと、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員が関わる手続きを先に済ませることが前提になります。

自己負担の割合は所得などによって決まり、支給限度額も定められています。

自分の場合いくらになるかは、担当のケアマネジャーか市区町村の介護保険の窓口に確認してください。

先に買ってしまうと対象外になる場合があるので、購入前に相談するのが手順です。

シャワーチェアの手入れと、替えどきの見分け方

浴室に置いたままにすると、座面の裏や脚のパイプの中に水が残ります。

使い終わったら座面をシャワーで流し、本体を立てかけるか、折りたたんで水が抜ける向きにしてください。

背もたれや座面にクッション材が付いた製品では、表面に石けんカスが残るとぬめりの原因になります。

やわらかいスポンジで洗い、乾かす時間をつくると、カビやにおいの発生を抑えやすくなります。

替えどきは3か所で判断します。

脚先のゴムキャップがすり減って、床と接する面が平らにつぶれたり、ゴムが硬くなってひび割れたりしていたら交換します。

ゴムキャップだけを別売りしているメーカーもあり、その場合は本体を買い替えずに済みます。

次に、高さ調節のボタンやピンが入りにくくなって、段にきちんと止まらないときは危険です。

最後に、座面を押すとパイプの接合部がきしむ、体を預けると左右にぐらつくといった状態になったら、使うのをやめてください。

よくある質問

シャワーチェアは介護保険でレンタルできますか

できません。

入浴用の椅子は貸与の対象品目ではなく、購入費を支給する特定福祉用具販売の扱いです。

レンタルで用意したい場合は、介護保険とは別に、福祉用具店や事業者が独自に行っているサービスを探すことになります。

自己負担はいくらになりますか

負担の割合は所得の区分で決まり、年度ごとの支給限度額も定められています。

製品の価格も製品ごとに違うため、金額はここでは示せません。

担当のケアマネジャーか市区町村の介護保険窓口で、対象になる製品と自分の負担割合を確認してください。

要介護の認定がなくても使えますか

製品そのものは誰でも買えます。

妊娠中で立ち座りがつらい人、膝の手術後の人、足腰に不安のある高齢の家族がいる家でも使われています。

介護保険の支給を受けられないだけで、使用に制限はありません。

座ったまま浴槽をまたぐにはどうしますか

座面が横長のシャワーベンチを、浴槽の縁に寄せて置く方法があります。

座面の高さを浴槽の縁に近い位置へ合わせ、肘掛けが跳ね上がるものを選べば、腰を横へ滑らせる動作で移れます。

ただし浴槽の形や洗い場の広さで成り立つかが変わるので、福祉用具専門相談員に浴室を見てもらってから決めてください。

背もたれは付いているほうがよいですか

座っている時間と、姿勢の安定で決まります。

洗髪まで座って行う人、途中で体が傾く人には背もたれ付きが向きます。

短時間で洗い終えて、自分で姿勢を保てるなら、背もたれなしのほうが軽くて置き場所も取りません。

まとめ

シャワーチェアと風呂椅子を分けているのは座面の高さと、背もたれ・肘掛け・脚先のゴムという支えの構造です。

立ち上がるときに壁や浴槽の縁を手で押しているなら、高さ調節ができるシャワーチェアに替える段階です。

逆に支えが要らないなら、低い風呂椅子のままで足ります。

代用のために台を重ねて高さを足すのは、脚が浮いてずれるので避けてください。

介護保険を使うなら、購入前にケアマネジャーへ相談する順番も忘れないでください。

ぜひ本記事のタイプ別の比較表と採寸4か所を参考に、浴室の実寸と使う人の下腿長から選んでください。

この記事を書いた人

KAGUASHI編集部
あなたへのおすすめ