椅子を引く音は下の階に響く?椅子の防音は脚カバーで足りるか
椅子を引くたびに、下の階から物音が返ってくるような気がして動きが小さくなります。
椅子を引く音が下の階に伝わるのは、脚が床をこする振動が床材から床スラブへ伝わるためで、空気を伝わる話し声とは経路が違います。
この違いを知らずに壁やドアの隙間をふさいでも、脚が床を直接たたく限り振動は残ります。
本記事では、椅子を引く音が下の階に届く仕組み、脚カバーとフェルトの使い分け、カバーだけで足りない場合の床側の防音まで解説します。

KAGUASHI編集部
商標登録番号:第6806912号
KAGUASHIは家具のソックスチェアやキャスターストッパーなど家具の脚を保護するカバーを販売している国内ブランドです。当サイトでは販売中の製品や使用アイデアなどをご紹介いたします。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
椅子を引く音が下の階に届くのは、床をたたく振動が伝わるから
音には、空気を伝わって耳に届くものと、建物の構造体を伝わって離れた部屋で鳴るものがあります。
テレビの音や話し声は前者で、壁やドアの隙間をふさぐと小さくなります。
椅子を引く音は後者に近く、脚の先が床板をこすった振動が床下地からコンクリートのスラブへ入り、下の階の天井側で音として放射されます。
そのため、部屋の中で聞こえる「ガー」という音の大きさと、下の階に届く音の大きさは一致しません。自分の部屋では小さく感じても、階下では低く鈍い音として響くことがあります。
この経路を頭に入れると、対策の優先順位が決まります。
振動の入口は脚の先と床が接している一点なので、まずそこに何かを挟んで、こすれと打撃を弱めるのが順番としては先です。
部屋全体を囲う防音より、接地面を変えるほうが手間も費用も小さく済みます。
椅子を引く音は2種類ある。こする音とたたく音
引きずったときのこすれ音
座ったまま椅子を後ろへずらすとき、脚の先が床をこすって連続した音が出ます。
この音は脚の接地面と床材の摩擦で生まれるので、間に柔らかい層を挟むか、逆に滑りの良い層を挟んで摩擦そのものを減らすと小さくなります。
フェルトが選ばれるのはこの理屈からです。
立ち座りのときの打撃音
椅子を持ち上げて置き直したとき、脚が床を一瞬たたきます。
こちらは短く大きな振動なので、滑りを良くしても減りません。
衝撃を吸収できるだけのフェルトやカバーの厚みが要ります。
ゴムやシリコンのカバー、厚手のフェルトが向くのはこの音です。
下の階への苦情で挙がりやすいのは、後者の打撃音のほうです。
深夜や早朝に短く鳴る音は、生活音の中でも目立ちます。
自分の家でどちらが出ているかは、椅子を引いたときと、持ち上げて置いたときの音を別々に聞き比べると分かります。
脚カバーとフェルト、椅子を引く音への効き方の違い
売り場に並ぶ椅子脚の防音グッズは、貼るタイプと履かせるタイプに分かれます。
貼るタイプは脚の裏に接着するフェルトやゴムのパッドで、履かせるタイプは脚先を包む布製の靴下やシリコンのカバーです。
どちらも床と脚の間に層を作る点は同じですが、外れ方と音の減り方が違います。
| タイプ | 椅子を引く音への働き | 向いている人 |
|---|---|---|
| 貼るフェルト(薄手) | こすれ音が減り、脚が滑りやすくなる | 椅子を引きずって動かす習慣があり、床がフローリングの人 |
| 貼るフェルト(厚手)・ゴムパッド | 打撃音の振動を吸収しやすい | 立ち座りで椅子を持ち上げて置き直す人 |
| 布製の脚カバー(靴下型) | こすれ音と打撃音の両方をある程度包む | 脚の断面が丸く、接着を使いたくない賃貸住まいの人 |
| シリコン製の脚カバー | 床をつかんで止まるので、ずれと打撃が減る | 椅子を動かす頻度が低く、床を傷めたくない人 |
| 椅子用のチェアマット・ラグ | 接地面全体を柔らかくし、床への振動を弱める | カバーを付けても階下への音が気になる人 |
貼るタイプと履かせるタイプの比べ方は椅子を引きずる音を防止するには?フェルトと布カバーの違いで解説しています。
脚カバーの素材そのものをシリコンと布で迷っている場合は、椅子脚カバーはシリコンと布どっちのほうが判断材料になります。
椅子の防音は脚カバーだけで足りるのか
脚カバーで減らせるのは、脚の先で生まれる音です。
こすれ音は接地面を変えればかなり小さくなりますが、打撃音は脚カバーの厚みを超える衝撃だと床へ抜けます。
重い木製のダイニングチェアを勢いよく置き直す動作では、薄いフェルトだけでは振動が残ります。
床の構造によっても結果が変わります。
コンクリートのスラブに直接フローリングを張った床と、床下に空間のある二重床とでは、同じ椅子でも階下への伝わり方が違います。
木造アパートではさらに床板のたわみが加わります。
賃貸の物件で床の構造まで確かめるのは難しいので、カバーを付けてみて階下への音が気になるようなら、床側の対策を重ねる前提で考えてください。
床側で足せるのは、椅子の下にチェアマットやラグを敷く方法です。
脚カバーが振動の入口を柔らかくするのに対して、マットは床へ届く前にもう一層挟みます。
厚みのあるコルクマットやジョイントマットを椅子の可動範囲に敷くと、打撃音の伝わりが弱まります。
ただし、マットの上で椅子がぐらついたり、端につまずいたりしないかを先に確かめてください。
椅子を引く音の対策で失敗しやすい選び方
床材に合わないシリコン製のカバーを選ぶ
シリコンのカバーは床をつかんで止まる作りなので、椅子を頻繁に出し入れする人が使うと引っかかって動かしにくくなります。
畳の上で使うと、摩擦で畳の目が傷むことがあります。
畳に椅子を置く場合の考え方は畳の上に椅子の傷防止はどうするで解説しています。
貼るパッドの接着を過信する
脚の裏に貼るフェルトは、脚先のほこりや油分が残っていると数日で剥がれます。
剥がれたまま使うと、はみ出した接着剤が床にこすれて跡が残ることがあります。
貼る前に脚の裏のほこりや油分を拭き取ってから貼り付けてください。
剥がれにくさで選ぶ観点は椅子傷防止は剥がれにくいのはどれかで解説しています。
脚の形に合わないサイズを買う
椅子の脚の断面は丸だけではありません。
角脚、長方形の脚、金属パイプの斜め脚があり、靴下型のカバーは丸脚を想定した製品が中心です。
長方形の脚に合わせる方法は椅子足カバーのシリコン製は長方形の脚にも付くかで解説しています。
買う前に測るのは脚の接地面と椅子の可動範囲
脚カバーもフェルトパッドも、椅子の脚の実寸に合わないと外れるか、はみ出して床をこすります。
測るのは脚の接地面の形と寸法です。
丸脚なら直径、角脚なら縦と横の長さを、脚の先端から1cmほどの位置でミリ単位で測ってください。
4本の脚で太さが違う椅子もあるので、全部測ったほうが買い直しになりません。
靴下型のカバーは伸びるぶん、製品の対応寸法に幅があります。
表示が「直径20〜25mm対応」のような範囲で書かれているときは、実寸が範囲の上限ぎりぎりだと伸びきって外れやすく、下限を下回るとずり落ちます。
中ほどに収まるものを選んでください。
床にマットを敷くなら、椅子を引いたときに脚がマットから出ない範囲を測ります。
座面の前端からテーブルの脚までの距離と、椅子を引いて立ち上がったときに後ろへ下がる距離を合わせると、必要な奥行きが出ます。
マットの端に段差ができるので、ドアの開閉と通り道にかからないかも合わせて確かめてください。
フェルトも脚カバーも消耗品。替えどきの見分け方
貼るフェルトは、荷重を受けて床にこすれるうちに毛が寝て薄くなり、ほこりや髪の毛を巻き込んで固まります。
表面が黒く汚れて硬くなったら、床をこする層ではなくなっているので交換します。
指で押してへこまない状態になっているものは、打撃音の吸収も落ちています。
布製の脚カバーは、底が擦り切れて脚の先が見え始めたら替えどきです。
穴が開いたまま使うと、脚が直接床に当たるだけでなく、ほつれた糸が床に引っかかります。
シリコン製のカバーは裂けにくい一方、内側にほこりがたまると脚との密着が落ちて抜けやすくなるので、ときどき外して中を拭いてください。
交換の間隔は、椅子を動かす回数と床材で変わります。毎日4人が座るダイニングと、週に数回しか使わない書斎用の椅子では消耗の速さが違うので、日数で区切るより、月に一度ひっくり返して接地面を見る習慣のほうが実用的です。
よくある質問
脚カバーを付ければ下の階から苦情は来なくなりますか
来なくなるとは言い切れません。
椅子を引く音は小さくできますが、下の階に届く生活音には足音や掃除機、ドアの開け閉めも含まれます。
椅子だけ対策しても他の音が残っていれば、階下の感じ方は変わらないことがあります。
すでに苦情が出ている場合は、管理会社に相談して、どの時間帯のどんな音が気になっているのかを確かめたうえで対策を選んでください。
キャスター付きの椅子にも脚カバーは使えますか
キャスターには脚カバーもフェルトも付きません。
キャスターが床を転がる音が階下に伝わっているなら、椅子の下にチェアマットを敷くか、床に優しいとされる柔らかいウレタン製のキャスターへ交換する方法があります。
交換できるかどうかは、椅子の脚の差し込み部分の規格によります。
厚いフェルトのほうが防音には有利ですか
打撃音に対しては厚いほうが振動を吸収しますが、厚いぶん椅子がぐらつきやすくなります。
4本の脚に貼るフェルトの厚みがそろっていないと、がたつきが生まれて別の音が出ます。
厚手を選ぶなら、4本とも同じ製品を同じ向きで貼ってください。
カーペットを敷いている部屋でも椅子を引く音は響きますか
カーペットの上では脚が床板に直接触れないので、こすれ音はほとんど出ません。
ただし毛足の短い薄いカーペットだと、椅子を持ち上げて置いたときの衝撃は下地まで届きます。
気になるなら、カーペットの下にクッション性のある下敷きを足すか、脚側に厚手のフェルトを貼る組み合わせを試してください。
賃貸でも使える椅子の防音グッズはどれですか
床に糊で貼り付けないものを選んでください。
椅子の脚に履かせる布やシリコンのカバー、脚の裏に貼るフェルトは、床そのものには手を加えません。
床側に敷くマットも置くだけのタイプなら原状回復の心配が小さくなりますが、吸着タイプの裏面はクッションフロアや無垢材で変色が出ることがあるので、目立たない場所で数日試してから広げてください。
まとめ
椅子を引く音が下の階に届くのは、脚の先から床へ入った振動が建物を伝わるためで、まず手を付けるべきは脚と床が触れている一点です。引きずったときのこすれ音なら薄手のフェルトや布カバー、立ち座りの打撃音なら厚手のフェルトやシリコンのカバーというように、自分の家で出ている音の種類で選ぶものが変わります。
脚カバーを付けても階下への音が残るときは、椅子の可動範囲にマットを敷いて床側にもう一層挟む方法があります。
どちらを選ぶにしても、脚の接地面の実寸を測ってから買うと付け替えの手間が減ります。
ぜひ本記事のタイプ別の比較表と脚の採寸の手順を参考に、自分の椅子と床に合う防音グッズを選んでください。




