【お風呂の安全対策】滑り止めマット以外にできること6選
家庭内事故の中でも、特に件数が多いのが浴室での転倒事故です。厚生労働省の統計でも、毎年多くの高齢者や子どもが浴室内でけがをしていることが報告されています。こうした背景から、多くのご家庭で滑り止めマットが活用されているのはご存じの通りでしょう。
しかし、滑り止めマットだけでは防げないリスクが、浴室にはいくつも潜んでいます。立ち上がるときのふらつき、浴槽内での滑り、冬場のヒートショック……。これらはマットを敷くだけでは対処できない種類の危険です。
この記事では、滑り止めマット以外に家庭でできる浴室の安全対策を6つ紹介します。どれも今日から取り組めるものばかりなので、ご家庭の状況に合わせてひとつずつ取り入れてみてください。

KAGUASHI編集部
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※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
滑り止めマットだけでは足りない理由
滑り止めマットは、濡れた床での転倒リスクを下げる有効なアイテムです。ただし、カバーできる範囲はあくまで「床面の滑り」に限られます。浴室で起こりうる事故の原因は、実はもっと多様です。
- 立ち上がるときのふらつき(床が滑らなくても体が不安定になる)
- 浴槽の出入り時のバランス崩れ
- 浴槽内での滑り(お湯の中でもツルッと滑ることがある)
- バスチェアのズレや転倒
- 急激な温度差によるヒートショック
- 段差や照明不足による視認性の低下
これらの複合的なリスクに対応するには、マット以外の対策も組み合わせることが不可欠です。以下で、具体的な対策を順番に見ていきましょう。
浴室安全対策①|手すりの設置で体勢を安定させる
浴室の安全対策として最も効果が高いもののひとつが、手すりの設置です。浴槽の出入りや洗い場での立ち座りなど、体勢が不安定になりやすい動作を、手すりひとつで大幅に安全にできます。
手すりを取り付けるべき場所
- 浴槽の縁の近く(またぎ動作のサポート)
- 洗い場付近の壁(立ち座り時の支え)
- 脱衣所〜浴室の出入り口(段差越えのサポート)
手すりの取り付けタイプ
- 壁固定タイプ:工事が必要だが安定性が高く、長期使用に向く
- 吸盤タイプ:工事不要で賃貸住宅にも取り付けられる
- 浴槽縁固定タイプ:浴槽のフチに引っかけるだけで使えるシンプルなタイプ
手すりは高齢者だけのものではありません。妊娠中の方、足をけがした方、疲労がたまっているときにも役立ちます。将来を見据えて早めに設置しておくと安心です。介護保険の住宅改修制度を活用すれば、壁固定タイプでも費用を抑えられる場合があるので、自治体の窓口に相談してみるのもひとつの手です。
浴室安全対策②|浴槽内の滑り止めを見直す
「滑り止めといえば床」と思いがちですが、浴槽の中でもツルッと滑ることは珍しくありません。お湯に浸かった肌は摩擦が低くなり、体を動かしたときに意外なほど滑りやすくなります。
対策としてまず試したいのが、浴槽内用の吸着マットや滑り止めシールの活用です。吸盤で浴槽の底に吸着するタイプが主流で、後から設置できるため、今使っている浴槽にそのまま導入できます。カラーや柄のバリエーションも豊富で、見た目を損なわないデザインのものも増えています。
将来的にリフォームを検討している場合は、ザラつき加工や滑り止め加工が施された浴槽を選ぶという方法もあります。新設時に対策を組み込んでおくことで、長期にわたって安全な浴槽環境を維持できます。
浴室安全対策③|バスチェアの安全性を確認する
体を洗う際に使うバスチェア(浴室用椅子)も、意外と見落とされがちな危険ポイントです。座面が濡れていると滑りやすくなりますし、床との接地面が小さいタイプは、体重をかけたときにズレることがあります。
安全なバスチェアを選ぶポイント
- 脚部に滑り止めゴムが付いている(床との接地を安定させる)
- 背もたれ・ひじ掛けがある(体を支えられる設計)
- 高さ調整が可能(体格や使い方に合わせられる)
特に膝や腰に不安のある方には、座面の高いハイタイプのバスチェアがおすすめです。前傾姿勢にならずに体を洗えるため、腰への負担が軽くなるだけでなく、立ち上がる動作も楽になります。古くなった椅子は脚のゴムが劣化して滑りやすくなることがあるため、定期的な状態確認も習慣にしましょう。
浴室安全対策④|ヒートショックを防ぐ温度管理
冬場に特に注意したいのが、ヒートショックです。暖かいリビングから寒い脱衣所、そして熱いお湯の浴槽へと短時間で移動することで、血圧が急激に変動し、脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まります。厚生労働省や消費者庁もヒートショックへの注意を繰り返し呼びかけており、高齢者がいる家庭では特に見過ごせない問題です。
ヒートショック予防の具体的な方法
- 脱衣所や浴室に暖房機器を設置する(浴室乾燥機・脱衣所ヒーターなど)
- 入浴前にシャワーで浴室全体を温めておく
- お湯の温度は40℃以下に設定する
- 食後や飲酒後の入浴を避ける(血圧変動が起きやすい)
- 浴槽に入るときはかけ湯をしてからゆっくり入る
「少し熱めの方が温まる」と感じる方も多いですが、42℃以上のお湯は交感神経を刺激して血圧を急上昇させるリスクがあります。快適さと安全性を両立するには、40℃前後を目安にするのがベストです。
浴室安全対策⑤|照明と視認性を改善する
転倒事故の一因として見落とされがちなのが、浴室内の見えにくさです。年齢を重ねると視力が低下し、コントラストや段差の認識が難しくなります。また、夜間に暗い照明のまま入浴することで、ちょっとした段差に気づかないケースも起こります。
- 明るめのLED照明に切り替える(省エネかつ明るさを確保しやすい)
- 浴槽の縁や段差にカラーマーキングテープを貼る(視認性を高めるコスパの高い方法)
- 視力に不安がある方は浴室用の曇り止め眼鏡を活用する
特に「床と浴槽の境目」「脱衣所との段差」は転倒が起きやすい場所です。カラーテープを貼るだけでも視線が自然と段差に向くようになり、躓きを防ぎやすくなります。費用をかけずにすぐ取り組める対策として、ぜひ試してみてください。
浴室安全対策⑥|声かけと見守りの仕組みをつくる
物理的な対策と並んで大切なのが、家族の声かけや見守りの習慣です。どれだけ安全な環境を整えても、浴室内でひとりで倒れた場合、発見が遅れれば命に関わる事態になりかねません。
- 高齢者が入浴する際は家族が在宅している時間帯に合わせる
- 入浴前・後に「入るね」「出たよ」と一声かけ合うルールをつくる
- 万が一倒れた際に扉が開けられるよう、浴室のドアは外開き設計にしておく
一人暮らしの高齢者の場合は、浴室用の呼び出しブザーやスマートセンサーの導入が有効です。異常を検知したときに家族のスマートフォンへ通知が届くタイプの製品も登場しており、離れて暮らす家族の安心感につながります。ハード面の対策を整えつつ、こうしたコミュニケーションや見守りの仕組みも合わせてつくることで、浴室の安全性はぐっと高まります。
まとめ|浴室の安全は「組み合わせ」で守る
滑り止めマットは有効な対策ですが、浴室に潜むリスクはそれだけでは網羅できません。今回紹介した6つの対策を組み合わせることで、転倒・ヒートショック・視界不良など、さまざまな事故リスクを低減できます。
- 手すりの設置で、体勢の不安定さをカバーする
- 浴槽内・バスチェアの滑り止めも見直す
- 温度差管理でヒートショックを予防する
- 照明とカラーテープで視認性を上げる
- 家族の声かけ・見守りの仕組みをつくる
「できるところから一つずつ」が安全対策の基本です。まずはご自宅の浴室を見回して、取り組みやすいものから始めてみましょう。大切な人が毎日安心してお風呂に入れる環境をつくることが、快適な暮らしの土台になります。

