引き戸の隙間は何で埋める?テープの前に隙間の幅を測る
引き戸を閉めても、戸と柱の間や敷居のすぐ上から風が抜けてきます。
引き戸は上下に数ミリの余裕を取って吊る、または走らせる構造なので、この隙間は不具合ではなく設計上のものです。
埋めるかどうかを決める前に、戸と枠の隙間の幅をミリ単位で測ってください。
5mmの隙間に厚さ10mmのスポンジテープを貼ると、戸が重くなって閉まりきらなくなります。
本記事では、引き戸の隙間が空く理由・貼る位置ごとの隙間の幅の測り方・テープの厚みと素材の選び分けを解説します。

KAGUASHI編集部
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※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
引き戸の隙間は、戸を走らせるために空けてある
開き戸は丁番で枠に固定されるため、閉めた状態で枠と密着させられます。
引き戸は左右に走らせる建具なので、戸の下端と床、戸の上端と鴨居(かもい)、戸尻と柱のそれぞれに逃げを取らないと、動かすたびにこすれて塗装が削れます。
この逃げが隙間として見えています。
上吊り式の引き戸では、戸の重さをレールで支えて床にはレールを置かないため、戸の下端と床の間が数ミリから1cm以上空くことがあります。下レール式の場合は戸車(とぐるま)がレールに乗る構造で、レールの高さぶん戸が持ち上がり、戸の下端と敷居の間にやはり隙間が残ります。
もう一か所見落としやすいのが、引き込んだ先の戸袋や、2枚引き違いの戸が重なる召し合わせ(めしあわせ)部分です。
2枚の戸が前後にずれて走るため、縦方向に数ミリの隙間が通ります。
ここから抜ける風は、戸の下だけを塞いでも止まりません。
引き戸の隙間を埋める前に、4か所を別々に測る
引き戸の隙間を埋める作業で失敗する原因は、1か所だけ測って全周に同じテープを使うことです。引き戸は場所ごとに隙間の幅が違います。
| 測る場所 | よくある隙間の幅 | 塞ぐときの制約 |
|---|---|---|
| 戸の下端と床・敷居 | 3mm〜15mm程度 | 戸の動きを妨げない。床に接する面は摩擦が増える |
| 戸の上端と鴨居 | 2mm〜10mm程度 | 手が届きにくい。貼ると外から見えにくい |
| 戸尻と柱(戸当たり側) | 2mm〜8mm程度 | 閉じたとき押しつぶされるので、戸が閉まりきるか要確認 |
| 2枚の戸が重なる召し合わせ | 3mm〜10mm程度 | すれ違うので厚いものは使えない |
測り方は、戸を閉めた状態で名刺やプラスチック定規を差し込み、入るところまで押し込んでから、入った深さではなく挟まった厚みを見ます。スマートフォンのライトを反対側から当てて、光が漏れる幅を見る方法でも、おおよその位置は特定できます。
テープの厚みは、測った隙間の幅から逆算して決める
隙間テープの表示が「幅×長さ×厚さ」の順で書かれている場合、厚さが隙間を埋める方向の寸法です。幅は戸の面に接する帯の寸法で、隙間を埋める能力とは別の数字です。
隙間テープの厚みの目安
スポンジ系のテープは押しつぶして使う前提なので、隙間の幅より少し厚いものを選びます。
ただし倍以上の厚みを入れると、戸を閉めるのに力が要り、引き手がぐらつく原因になります。
実測5mmなら厚さ5〜8mm、実測10mmなら厚さ10〜15mmまでにとどめてください。
戸の下端と床の間は、戸を走らせるときに床をこするため、厚さを詰めすぎると戸が止まります。
ここに10mm以上の隙間があるなら、スポンジテープではなく毛足のあるモヘアシールか、床側に置く差し込み式のガードを検討してください。
ドア下の隙間が広い場合の塞ぎ方はドアの下の隙間が広い場合の対処で解説しています。
テープの素材ごとの向き
引き戸に使われる隙間テープの素材は、大きく3タイプに分かれます。
スポンジ(ウレタン・EPDMゴム)は厚みの選択肢が広く、戸尻と柱の間のように押しつぶして使う場所に向きます。
ゴムのD型・P型は断面が中空で、つぶれすぎずに復元するため、繰り返し当たる戸当たり部分で形が保ちやすい作りです。
モヘアは細い毛を植えた帯で、毛先がしなるぶん摩擦が小さく、戸の下端や召し合わせのように戸がすれ違う場所に使えます。
屋外に面した玄関の引き戸では、紫外線と雨でスポンジが先にぼろぼろになるため、屋外用と表示されたものを選んでください。
テープを貼る位置は、戸側か枠側のどちらか一方だけ
引き戸の隙間テープは、戸の面と枠の面の両方に貼ると厚みが二重になり、戸が閉まらなくなります。戸尻と柱の隙間なら柱(戸当たり)側、戸の下端なら戸側、召し合わせなら手前側の戸の裏面と、1本の隙間に対して片側だけに貼ります。
貼る前に貼る面の油分とホコリを拭き取ってください。
引き戸の下端は床のホコリが付きやすく、そのまま貼るとテープの粘着が初日から弱まります。
中性洗剤を薄めた水で拭いたあと、完全に乾かしてから貼ります。
貼ったあとは、戸を端から端まで3往復させて、途中で重くなる箇所がないか確かめます。引っかかりがあればその位置でテープが厚すぎるので、薄いものに替えるか、その区間だけ貼らずに空けてください。
隙間が左右で違うときは、テープより先に戸の調整を見る
戸を閉めたとき、上は閉まっているのに下だけ三角に開く、あるいは左右で隙間の幅が倍近く違うという状態は、テープで埋める問題ではありません。戸車または上吊りの吊り車に調整ねじが付いている製品では、ねじを回して戸の高さと傾きを直せます。
下レール式では、戸の下端に戸車が付いています。
戸車の横か下にプラスのねじがあり、これを回すと戸車が上下して戸の高さが変わります。
上吊り式は戸の上端、吊り車の金具に調整ねじがあり、同じように高さと前後位置を動かせます。
左右の戸車を別々に上下させれば、戸の傾きも直ります。
ねじが見つからない、あるいは回しても隙間の幅が変わらない場合は、戸車の摩耗や枠の歪みが原因のこともあります。建具の交換や枠の調整が必要になるため、賃貸なら管理会社に、持ち家なら施工した工務店に状態を伝えて相談してください。
隙間の幅が合わないテープを貼ると起きること
厚すぎるテープを貼った場合、戸が閉まりきらずに最後の数センチで止まり、鍵やラッチがかからなくなります。無理に力をかけて閉めると、引き手の取り付け部や戸車に荷重が集中します。
薄すぎる場合は、貼ったのに風が止まらないという結果になります。
隙間の幅5mmに厚さ2mmのテープを貼ると3mm分が残り、風もホコリもそのまま通ります。
見た目は塞がったように見えるので、貼ったあとに光が漏れるかどうかで確かめてください。
幅(帯の寸法)が戸の見える面からはみ出す場合は、戸を閉めたときにテープの端が見えます。戸尻と柱の間に貼るなら、柱の戸当たり面の奥行きを測り、それ以下の幅のものを選びます。
よくある質問
引き戸の下の隙間は塞いでしまっても問題ないですか
室内の引き戸の下の隙間も、24時間換気の空気の通り道として設計されている住宅があります。
給気口から入った空気が各室を通って換気扇へ抜ける経路の一部になっているため、家中の引き戸の下をすべて塞ぐと換気の流れが弱まります。
結露やにおいが気になる場所では、下端ではなく戸尻や召し合わせ側を塞ぐ形にとどめてください。
引き戸と壁の間の縦の隙間はどう塞げばいいですか
戸尻と柱の間なら、柱側の戸当たり面にD型やP型のゴムテープを貼ります。
一方、戸を引き込んだ先が壁の中に入る引き込み戸の場合、その隙間は戸が通る通路なので塞げません。
この場合は通路そのものを塞ぐのではなく、戸の表側に沿わせるモヘアシールで、毛先を戸の面に当てる形にします。
引き戸の隙間テープは何年くらいで貼り替えますか
隙間テープの寿命は素材と当たる回数で変わります。
スポンジ系は押しつぶされたまま戻らなくなった時点で、隙間を埋める働きがなくなります。
毎日何度も開け閉めする室内の引き戸では、つぶれ具合を半年ごとに見て、指で押しても戻らなければ交換してください。
モヘアは毛が抜けて帯が透けてきたら交換の目安になります。
まとめ
引き戸の隙間は戸を走らせるために空けてあるもので、戸の下端・上端・戸尻・召し合わせの4か所で幅が違います。
テープを買う前にそれぞれを測り、スポンジなら実測より少し厚いもの、すれ違う場所ならモヘアと使い分ければ、戸が閉まらなくなる失敗を避けられます。
左右で隙間の幅が極端に違うなら、戸車や吊り車の調整ねじを先に確かめてください。
ぜひ本記事の4か所の測り方と厚みの目安を参考に、自宅の引き戸に合うテープを選んでください。




