浴室マットの選び方は?吸盤式と敷くだけ式の違いと介護での注意
浴室のマットを選ぼうとすると、同じ「浴室マット」という名前で、洗い場に敷く滑り止めタイプと、浴槽の中に沈めるタイプと、脱衣所で足を拭くバスマットの3つが並んでいて迷います。
選び方で最初に効くのは、マットの裏面が吸盤式かどうかです。
洗い場のタイルには吸盤が付きにくく、FRPのツルツルした浴槽の底なら吸い付きやすいという具合に、同じ製品でも敷く面で結果が変わります。
本記事では、浴室マットの裏面の違い・敷く場所別の選び分け・介護で使うときの注意を解説します。

KAGUASHI編集部
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※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
浴室マットの選び方はマットの裏面の固定方法から決まる
売り場で並ぶ浴室マットは、見た目こそ似ていますが、床に止まる仕組みが2つに分かれます。マットの裏面に小さな吸盤が並んだ吸盤式と、裏面全体がゴムや発泡樹脂のノンスリップ加工になった敷くだけ式です。
この違いがそのまま向き不向きになります。
吸盤式は、平らでツルツルした面にしか吸い付きません。
浴槽の底や、目地のないツルッとした樹脂製の洗い場なら密着しますが、タイル張りで目地の溝が走っている床や、滑り止めの細かい凹凸が成形されたユニットバスの床では、吸盤が面で接しないため吸い付きが弱くなります。
一方で敷くだけ式は、凹凸のある床でも面で乗るので据わりがよく、そのかわり水の膜の上で横にずれることがあります。
選び方を一言でまとめると、敷く面を手のひらでなでて、平らでツルツルなら吸盤式、ザラついていたり目地があるなら敷くだけ式という判断になります。浴槽の中で使うのか洗い場で使うのかで答えが変わるため、吸盤式とシート式の比較は浴槽の滑り止めマットの吸盤式とシート式の違いで介護目線を含めて解説しています。
浴室マットのタイプごとの構造と、その結果変わること
吸盤式の滑り止めマット
塩化ビニルやゴムのマットの裏面に、直径1cm前後の吸盤が数十個から百個以上並んだ作りです。
踏むと吸盤の中の空気が押し出され、大気圧で面に密着します。
密着したあとは横方向にほとんど動かないので、浴槽の中で足を踏ん張る場面に向きます。
表面に水抜きの穴が開いている製品は、マットの上に水がたまりにくい構造です。
ただし吸盤は、剥がさずに敷きっぱなしにすると吸盤の内側が乾かず、黒ずんだカビが出やすくなります。使ったあとに剥がして立てかける手間を受け入れられるかどうかが、吸盤式を選べるかの分かれ目です。
敷くだけ式(ノンスリップ加工)のマット
発泡塩化ビニルやEVA(やわらかい樹脂)の板で、裏面全体に細かい凹凸を付けて摩擦を稼ぎます。
吸盤がないので目地のあるタイル床でも使え、置くだけで済むぶん毎日の出し入れが軽いです。
クッション性があるものは、膝をついて体を洗うときの負担を減らす作りになっています。
そのかわり、石けんカスや皮脂で裏面がぬめると摩擦が落ち、マットごと滑ります。週に一度は裏返して洗い、ぬめりを落としてください。
すのこ状の樹脂マット
格子に組まれた樹脂パーツを床に並べるタイプで、床とマットの間に水が流れる空間ができます。
冷たいタイル床に足が直接触れないので、冬場の底冷えを和らげる目的で使われます。
パーツを連結してサイズを調整できる製品もあります。
格子の隙間に髪の毛や石けんカスがたまるため、はずして洗う前提の構造です。
脱衣所に置くバスマット
浴室の外で足の水分を取るものなので、求められる性能が別物になります。
綿やマイクロファイバーの布製は吸水量で勝り、洗濯機で洗えるものが中心です。
珪藻土や石膏系の板状タイプは表面の細かい穴が水分を吸い、表面が短時間で乾きます。
布製は洗濯の手間、板状タイプは割れと吸水力の低下がそれぞれの代償です。
どの浴室マットが自分に向くかを条件で見分ける
| タイプ | 敷ける面と構造 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 吸盤式 | 平滑な浴槽底・樹脂製の洗い場。吸盤で密着し横ずれしにくい | 浴槽の中で立ち座りする人、使うたびに剥がして干せる人 |
| 敷くだけ式 | 目地のあるタイルや凹凸のある床にも置ける。マットの裏面の摩擦で止まる | 洗い場で使いたい人、出し入れを手早く済ませたい人 |
| すのこ状 | 床から浮かせて水を流す。サイズを足せる製品もある | 冬の床の冷たさが気になる人、洗い場が広い家 |
| 布製バスマット | 脱衣所用。吸水量が多く洗濯機で洗えるものが中心 | 家族の人数が多く、続けて入浴する家 |
| 珪藻土・石膏系 | 脱衣所用。表面の穴が水分を吸い、表面が短時間で乾く | 洗濯の回数を減らしたい人、置きっぱなしにしたい人 |
向かない組み合わせもはっきりしています。
目地の深いタイル床に吸盤式を敷くと、吸盤が浮いて踏むたびに前後に動きます。
すのこ状のマットは格子の隙間に足の指が入ることがあるので、小さな子どもが走る浴室には向きません。
珪藻土の板は硬く、落とすと割れるため、浴室の中に持ち込んで立てかける使い方には向きません。
浴室マットの選び方で失敗しやすいのはマットの厚み・敷き方・硬さの見落とし
クッション性を求めて厚いものを買うと、浴室のドアが閉まらなくなります。
ユニットバスの折れ戸や内開きのドアは、下端と床のあいだの隙間が1〜2cm程度しかないものがあり、浴室マットの厚みがそれを超えると、ドアがマットに乗り上げて閉まらなくなります。
マットの厚みは、敷く位置がドアの可動範囲に入るかどうかとセットで決めてください。
もうひとつ起きやすいのが、排水口をふさぐ敷き方です。
洗い場いっぱいのサイズを選ぶと、排水口の上にマットがかぶさり、流れが悪くなって洗い場に水がたまります。
マットの下に水が残る状態が続くと、マットの裏面に黒ずみが出ます。
排水口を避けた位置に敷ける寸法を選ぶほうが、掃除の回数が減ります。
さらに、浴室マットの素材が硬いものを浴槽の中で使うと、底のカーブに沿わずに端が浮きます。
浴槽用と表示されたものは、底の曲面に追従する柔らかさで作られています。
洗い場用を転用しないでください。
買う前に測る3か所と、浴室の床材の確認
採寸は3か所です。
洗い場の短辺と長辺、排水口の位置から壁までの距離、そしてドアの下端から床までの隙間を測ります。
洗い場の寸法は壁の立ち上がりの内側で測り、測った寸法より2〜3cm小さいマットを選ぶと、壁に当たって端が反るのを避けられます。
浴槽の中に敷くなら、浴槽の底の平らな部分の幅と長さを測ってください。
浴槽は側面が斜めに立ち上がっているので、縁の内寸で測ると実際に敷ける面より大きくなります。
底の平らな範囲に収まるサイズでないと、マットの端が斜面に乗り上げて吸盤が浮きます。
床材の確認も同時に済ませます。
表面に細かい凹凸の成形が入ったユニットバスの床、目地のあるタイル、ツルッとしたFRPでは、吸盤の吸い付き方がまったく違います。
手のひらを押し当てて吸い付く感触があるかどうかで、吸盤式が使えるかの見当が付きます。
介護で浴室マットを使うときの注意
介護の場面では、浴室マットは転倒対策の一部でしかありません。
手すりや浴槽台、入浴用のいすと組み合わせて使うものと考えてください。
マットを敷いたから支えなしで立ち座りできる、という前提で使わないでください。
選ぶときに見るのは、まずマットの厚みです。
厚いマットは足元に段差を作り、すり足で歩く人のつまずきの原因になります。
洗い場用なら薄手で縁がテーパー状(端にいくほど薄くなる形)のものを選ぶと、段差が小さくなります。
浴槽の中では、吸盤式が安定しますが、密着を確認してから入ることが前提です。
敷いたあとに手で押さえて空気を抜き、端を引いて動かないことを確かめてから使ってください。
吸盤の内側に石けんカスが入ると吸い付きが落ちるので、使うたびにマットの裏面を流して洗います。
介助者が体を支える場面では、介助者側の足元も滑ります。洗い場のマットは、入浴する人が立つ位置だけでなく、介助者が立つ範囲まで覆えるサイズを選んでください。
浴室マットの手入れと、替えどきの見分け方
吸盤式は使ったあとに剥がして立てかけ、敷くだけ式は使ったあとに持ち上げて立てかけるのが基本です。
床に伏せたままにすると、マットと床のあいだの水が乾かず、黒ずみが出ます。
週に一度は中性洗剤でマットの裏面をこすり、石けんカスとぬめりを落としてください。
塩素系のカビ取り剤が使えるかどうかは製品によって違い、ゴムや樹脂が変色することがあるので、表示を確かめてから使います。
替えどきは、吸盤式なら吸盤の縁が硬くなって押しても吸い付かなくなったときです。
吸盤はゴムの弾力で密着するので、弾力が失われると機能が戻りません。
敷くだけ式は、洗ってもぬめりが取れず、裏面の凹凸がつぶれて平らになったら交換します。
布製バスマットは、洗濯しても吸水が鈍くなり、濡れたまま戻るようになった時点が目安です。
珪藻土や石膏系の板は、水をかけても表面に玉のまま残るようになったら、皮脂や石けんカスで穴がふさがっています。
目の細かい紙やすりで表面を薄く削ると吸水が戻る製品がありますが、削れるかどうかはメーカーの説明に従ってください。
ひびが入ったものは、割れて足を切るおそれがあるので使い続けないでください。
よくある質問
洗い場用の滑り止めマットを浴槽の中に敷いてもいいですか
浴槽用と表示のないものは使わないでください。
洗い場用は平らな床を前提にした硬さで作られているため、浴槽の底のカーブに沿わず、端が浮いて吸盤が効きません。
浴槽の中で使うものは、底の曲面に追従する柔らかさと、浴槽の底のサイズに合う寸法で選びます。
吸盤式のマットを貼りっぱなしにすると床に跡が残りますか
吸盤は糊を使わないので貼り跡は付きませんが、敷いたままにすると吸盤の内側に水と石けんカスがたまり、床面に輪じみのような黒ずみが出ることがあります。浴室の床材によっては色移りが残る場合もあるため、使ったあとは剥がして立てかけ、床を洗って乾かしてください。
ユニットバスの床にすでに滑り止めの凹凸がありますが、マットは必要ですか
床の凹凸は素足のときの摩擦を増やす作りで、石けんの泡やシャンプーが流れている状態では効きが落ちます。
高齢の家族が使う、子どもが立ち上がって体を洗うといった条件があるなら、マットを足す意味があります。
ただしマット単体で転倒を防ぐものではないので、手すりの設置と合わせて考えてください。
浴室マットとバスマットは兼用できますか
兼用はおすすめしません。
洗い場で使う滑り止めマットは水を吸わない素材で作られているため、脱衣所で足を拭く用途には合いません。
反対に布製のバスマットを洗い場に持ち込むと、水を含んで重くなり、床の上で滑ります。
濡れる場所と拭く場所で分けてください。
カビが出たマットはどうすればいいですか
表面の黒ずみなら、中性洗剤でこすって落ちるか試してください。
落ちない場合、塩素系のカビ取り剤が使える素材かどうかを製品の表示で確かめます。
樹脂やゴムの内部まで黒い点が入り込んだものは、洗っても戻りません。においが残る状態になったら交換してください。
まとめ
浴室マットの選び方は、敷く面が平らでツルツルかどうかで吸盤式と敷くだけ式に分かれ、そこからサイズと厚みを浴室の実寸に合わせていく順番になります。
ドア下の隙間と排水口の位置を先に測っておけば、買ってから敷けないという事態を避けられます。
介護で使う場合は、マットだけに頼らず手すりや入浴用のいすと組み合わせ、厚みの段差がつまずきにならないものを選んでください。
ぜひ本記事のタイプ別の比較表と、測る3か所の手順を参考に、自分の浴室に合う一枚を選んでください。





