家具のかさ上げってどれくらいが最適?高さ別の用途ガイド

家具の高さが少しだけ合わない――そんなときに役立つのが「家具のかさ上げアイテム」です。
でも、「何センチ上げればいいの?」「上げすぎたら不安定にならない?」と、かさ上げの“適切な高さ”に迷う人も少なくありません。
実は、用途によって最適な高さは変わってきます。この記事では、目的別に最適なかさ上げの高さの目安や選び方、注意点まで徹底解説します。
家具のかさ上げ、どんなときに必要?
まずは、かさ上げを検討すべき代表的なシーンを確認しましょう。
- ロボット掃除機を通すための床下スペース確保
- 収納ボックスやワゴンをデスク下・ベッド下に入れるため
- 椅子やソファの座面を上げて立ち上がりを楽に
- 家具の高さを揃えてインテリアのバランスを整える
- 床の傾斜やガタつきの補正
こうした目的ごとに、「何センチくらい上げればちょうど良いか」が異なってくるのです。
高さ別の用途ガイド
【1〜2cm】ほんの少しの高さ調整・ガタつき補正
- 適した家具:テーブル、椅子、キャビネットなど
- 主な用途:
- ガタつきの補正
- 床の傾斜への対応
- 引きずる音や振動の軽減
たった数センチでも家具の安定性や音の軽減に大きな効果があります。耐震ジェルパッドや薄型のかさ上げシートを使うのがおすすめです。
【3〜5cm】収納スペースの確保・立ち座り補助
- 適した家具:ベッド、ソファ、デスク、テレビ台など
- 主な用途:
- ベッド下・ソファ下の収納ボックスが入るように
- 立ち上がりやすい座面高の確保
- ロボット掃除機が通れる床下スペースづくり
この範囲の高さ調整は、**収納や快適性の向上に効果的な「標準的なかさ上げ」**と言えます。滑り止め機能のあるブロックタイプやキャップ型がおすすめ。
【6〜10cm】高さが足りない家具の本格調整
- 適した家具:デスク、ベビーベッド、洗濯機、テレビボードなど
- 主な用途:
- 既存の収納アイテムに家具を合わせる
- 作業姿勢の改善(肘の高さ調整)
- 家電の湿気対策・通気性向上
ここまでの高さになると安定性や耐荷重に特に注意が必要になります。太めの脚対応の大型ブロックタイプや、複数パーツでしっかり支える台座タイプが安心です。
【10cm以上】特別な用途またはDIY向け
- 適した家具:DIY家具、業務用什器、展示棚など
- 主な用途:
- 立ったままの作業をしやすくする
- ベッドの高さを好みに合わせて調整
- 隠し収納のスペースづくり
この高さになると不安定になりやすく、転倒リスクも高まるため慎重な設置と安全対策が必須です。市販品では対応できないこともあるため、DIYでの補強が前提になることもあります。
身体に合った高さに調整したい場合
座面高の理想は?
椅子やソファをかさ上げするなら、「座ったときに膝の角度が90度になる」高さが理想です。
- 身長160cmの人の理想座面高:40〜42cm
- 身長170cm:43〜45cm
- 身長180cm:45〜47cm
座り心地が悪いと腰痛や姿勢の悪化につながるため、かさ上げ時は実際に座ってフィット感を確かめるのが一番確実です。
デスクの理想的な高さは?
一般的に、デスクの天板は椅子に座った状態で「肘を90度に曲げた高さ」にくるのがベストです。
- デスク高:70〜73cmが目安(日本人成人向け)
- キーボード作業が多い人はやや低め、書き物が多い人は高めが◎
椅子とセットでの調整が理想ですが、かさ上げによって天板の高さを補正するのも効果的です。
かさ上げする際の注意点
安定性を最優先
高さを上げるほど重心が高くなり、不安定になります。耐荷重・脚のサイズ・設置面の滑り止めの有無は必ずチェックしましょう。
床の保護も忘れずに
フローリングや畳は傷がつきやすいため、ゴムやフェルトの滑り止め素材がついたものが安心です。
高さを均一にする
複数脚の家具では、すべての脚に同じ高さのかさ上げ材を使うことが大前提。1箇所でもズレるとガタつきや傾きの原因になります。
まとめ|目的に合った最適な高さで快適生活を
家具のかさ上げは、数センチの差が快適性に大きく影響する重要な調整ポイントです。
ただやみくもに上げるのではなく、「何のために上げるのか」によって最適な高さが変わることを理解しましょう。
- ガタつき補正や振動対策 → 1〜2cm
- 収納スペース確保・立ち上がり補助 → 3〜5cm
- 作業環境や家電配置の調整 → 6〜10cm
- 特殊用途やDIYレベル → 10cm以上
ぜひ、あなたの目的に合ったかさ上げアイテムを選び、**家具と身体と空間の“ちょうどいい関係”**を見つけてみてください。