家具のかさ上げで転倒防止にも効果あり?地震対策グッズ特集

地震大国・日本に暮らす私たちにとって、家具の転倒対策は日常の安心・安全に欠かせません。特に大型の棚やテレビボード、冷蔵庫などの重たい家具が倒れてしまうと、怪我や避難の妨げになる危険性があります。
そこで注目したいのが「家具のかさ上げ」を活用した地震対策。一般的には収納スペースの確保や使いやすさを目的に行われることの多い家具のかさ上げですが、選び方と設置方法を工夫すれば、転倒防止にも効果的です。
この記事では、家具のかさ上げと地震対策の関係、併用すべきおすすめ防災グッズ、設置時の注意点までを詳しくご紹介します。
家具のかさ上げで転倒防止につながる理由とは?
設置面を安定させられる
地震によって家具が倒れる原因のひとつは、設置面が狭かったり不安定であったりすることです。かさ上げ台を使うときに、底が広く滑りにくい素材を選べば、設置面積が広がり安定性がアップします。
とくに脚が細い家具や重量バランスの悪い収納棚には、滑り止め付きのかさ上げブロックを使うことで倒れにくくする効果が期待できます。
傾きや水平を整えることで重心が安定
地震の揺れは、家具の重心バランスを崩すことで転倒を引き起こします。家具が少しでも前傾していたり、床に傾斜がある場合は、かさ上げを使って水平を整えることで倒れにくい状態に補正できます。
特に背の高い家具には、後ろ側をわずかに高くして“前に倒れにくい角度”に調整することも可能です。
地震対策で併用したいかさ上げグッズ
1. 耐震ジェル付きかさ上げ台
- 家具の脚に設置するだけで簡単
- 底に耐震ジェルがついており、強い揺れでも滑りにくい
- フローリングの傷防止にも効果あり
かさ上げと滑り止めが一体になっているタイプで、賃貸住宅でも取り入れやすいのが魅力です。
2. 家具転倒防止ストッパー(かさ上げ+壁固定)
- 家具の前側にブロックを設置し、わずかに後傾させる
- 背面は壁と固定バンドや突っ張り棒で固定
- 揺れで前方に倒れるリスクを軽減
かさ上げと壁固定を組み合わせた対策は、最も高い効果が期待できる組み合わせです。
3. 滑り止めマット+かさ上げブロックの併用
- 市販のゴム製耐震マットを家具の下に敷く
- その上にかさ上げブロックを置いて、家具の脚を乗せる
- 複数素材を組み合わせることで揺れに強くなる
特に背の高い棚や冷蔵庫のような重心が上にある家具は、多層構造で支えることで転倒リスクがさらに軽減されます。
地震対策としてのかさ上げの注意点
高さを上げすぎない
かさ上げで安定性が向上するのは、「必要最小限の高さ」で設置した場合に限ります。10cmを超えるかさ上げは重心が上がり、逆に転倒しやすくなるので、収納目的と防災目的は明確に分けて判断しましょう。
耐荷重を必ず確認
かさ上げアイテムの中には、見た目がしっかりしていても**耐荷重が50kg以下のものもあります。**家具本体の重さ+収納物の重さを合計し、耐荷重100kg以上を目安にするのが安心です。
固定器具との併用を前提に
かさ上げだけで地震対策が完結することはありません。最も効果的なのは、かさ上げと「壁への固定」を同時に行うことです。
- 固定バンド(家具と壁をベルトでつなぐ)
- 突っ張り棒(天井と家具の間で支える)
- 耐震粘着マット(底面と床を密着させる)
これらを組み合わせることで、高さがあっても倒れにくい家具環境が実現します。
地震対策と快適性のバランスを考えよう
家具のかさ上げには、収納力の向上や家事の効率化など、日常的なメリットがたくさんあります。しかし、それが地震時のリスクになっては本末転倒です。
防災を意識した設置方法を選びながら、日常の利便性と安全性の両立を図ることが、家具との正しい付き合い方と言えるでしょう。
まとめ|転倒防止+かさ上げでより安心な空間を
- 家具のかさ上げは、安定性を高める方向で使えば地震対策に効果的
- 耐震ジェルや滑り止めとの組み合わせで転倒リスクを軽減
- かさ上げは“低め・広め・滑らない”を意識するのが基本
- 家具の固定器具と一緒に使ってこそ効果が高まる
地震対策は「やっておけばよかった」と思ったときには遅いもの。今ある家具の高さや設置状況を見直すことで、少しの工夫で大きな安心を手に入れることができます。 家具のかさ上げも防災の一環として、ぜひ前向きに取り入れてみてください。